心臓血管外科

経験豊富な手術チーム

虚血性心疾患、心臓弁膜症、大動脈疾患などの疾患に対して外科手術を行っています。
身体に負担の少ない治療方法を取り入れ、早期の社会復帰を目指しています。

副院長からのメッセージ

通常の心臓大血管手術は、胸の正中に20-25cmの切開を加えて胸骨を縦に全切開する胸骨正中切開で行いますが、MICSでは小切開で心臓手術を行うため、患者さんへの負担を軽減することが可能です。
当院のMICSの特徴としては、4K3Dの手術用顕微鏡(ORBEYE)を用いて手術を行う点で、顕微鏡から見える映像を大型モニターに映し出し、その映像を手術室にいるチーム全員で共有することで、小さい切開創からでも高い精度の手技が可能となり、さらに安全性の向上にも繋がります。

緊急手術では主に大動脈解離や大動脈破裂など救命が困難な症例を対応する機会が多く、手術には迅速な判断や高度な技術が要求されますが、スペシャルな人材や特定の人物しかできないのではなく、一定の教育を受けていれば業務が遂行できる体制づくりが非常に大切と考えています。このことは執刀医や助手の外科医に限らず、手術室看護師や臨床工学技士を含めたチーム全体としてのことです。当院では日常的にチームを組んでいるメンバーで対応する為、集中できる環境下で緊急手術と向き合えることが最大の強みであり、それにより最高の成果を生むことができると考えています。

副院長 森元博信

医療関係者の方へ

大動脈の拡大や動脈瘤がある場合は、緊急事態に至る前に手術を行うことが最も重要となります。
レントゲンやCT、エコー検査で少しでも疑わしい方がおられましたら、
気軽にご相談または【心臓血管外科 FAX】にてご紹介ください。

当科における手術件数

2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年
心臓・胸部大動脈手術(開心術) 138 128 135 122 119 117 154
弁膜症手術(複合手術含む) 75 58 62 44 55 54 64
冠動脈手術(複合手術含む) 27 41 29 26 13 9 20
胸部大動脈手術(複合手術含む) 33 29 40 50 48 48 57
その他
(左房内腫瘍・左心耳血栓など)
3 0 4 2 3 6 13
上記のうち、MICS手術 3 1 0 1 3 13 15
TAVI 27 33 40 50 55 61 93
経大腿動脈アプローチ(TF) 20 25 36 41 44 53 80
経心尖アプローチ(TA) 7 8 4 9 11 7 0
経大動脈アプローチ(TAo) 0 0 0 0 0 1 13
ステントグラフト内挿術 24 16 17 15 13 22 37
胸部大動脈(TEVAR) 12 7 4 10 9 17 23
腹部大動脈/総腸骨動脈(EVAR) 12 9 13 5 4 5 14
腹部大動脈手術(開腹) 13 15 28 23 46 42 52
末梢血管手術 7 6 17 22 23 34 31
内シャント手術
(AVシャント/動脈表在化/ 人工血管シャント)
101 75 68 65 66 54 53
合計 310 273 305 297 322 330 420

手術症例数の推移